4回も落とされて、断るのが礼儀と言えば礼儀。でも礼儀を知らないので、芥川賞を貰うことにした。
という発言は今まで散々待たされたので、少し皮肉をを言いたかったのであろう。
更に、断って気の小さい選考委員-都知事が倒れて都政が混乱してはいけないので、もらっといてやる。という発言は、痛烈なブラックユーモアであり、礼儀が確かにあるとは言えないかもしれないが、非常にセンスのよさを感じさせるように私には思えた。
地元の恩師の方からもお祝いの声が寄せられていますとの記者からの問に、即座に、それは嘘ですね。私は教師に嫌われていたわけですから。と答えるのは、本当に只ならぬセンスの持ち主である。
私から言わせれば、田中慎弥さん自身が、教師のことが嫌いで、嫌われように振る舞っていたのではないか? それに政治家ではないから、たくさんの人の前で話すのは嫌いとも言い、この言い回しが奇妙にも人を納得させてしまうのである。
失礼ながら確かに常識人とは言えないが、面白い方である。小説なんかあまり常識的だとつまりませんから!
田中慎弥さん今までどおりやってください。
田中慎弥さんの記者会見
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